バーディー・パー・ボギーの由来 スコア用語の歴史と名前の意味

バーディー・パー・ボギーの由来 スコア用語の歴史と名前の意味

スコアの名前を正確に説明できない理由

ラウンド中、同伴者が「ナイスバーディー!」と声をかけてくれる。バーディーという言葉を何十回と使ってきたはずなのに、その由来を説明しようとすると言葉が詰まる。パーとは何か、ボギーはなぜボギーなのか、正確に答えられる人は意外と少ない。

この記事では、バーディー・パー・ボギー・トリプルボギーをはじめとするスコア用語の名前の由来と歴史を整理する。単なる雑学として読んでもいいが、用語の背景を知るとラウンド中の判断が変わることもある。特に「ボギーは悪いスコアだ」という思い込みを持ったまま攻め方を決めている人には、知っておいてほしい話だ。

まず押さえるべき構造は、パーを基準にしてすべての名前が決まっているという点。パーより少ない打数には鳥の名前、多い打数には別の系統の名前がつく。この枠組みさえ頭に入れば、アルバトロスやコンドルが出てきても混乱しない。

「ボギーは悪いスコア」という思い込みが招く判断ミス

結論から言う。ボギーはもともと「理想的なスコア」だった。

19世紀のイギリスでは、現在の「パー」に相当する概念として「ボギー」という言葉が使われていた。仮想の競技相手として設定された「ボギー」は、当時の流行歌に登場する「ボギーマン(捕まえられない存在)」から名をとったもので、スクラッチプレーヤーが完璧なプレーをした場合の基準打数を意味していた。

パーの概念が生まれたのは1891年のこと。スコットランドのコベントリー・ゴルフクラブでヒュー・ロザーラムが「グラウンド・スコア」を設定したのが起源とされている。その後プロとアマチュアの基準が分かれていく過程で、より厳しい目標値が「パー」と呼ばれるようになり、「パー+1」としての現在のボギーが定着した。

歴史を知れば、ボギーに引け目を感じる必要はない。ボギーペース(18ホールすべてボギー)のスコアは90。100切りを目指している段階では、ボギーは十分に目指すべき基準だ。

バーディー・パー・ボギーの由来を名前ごとに解説

Q: バーディーという名前はどこから来ているのか?

A: 1903年、アメリカ人プレーヤーのA・H・スミスが1打少なくホールアウトした際、「flew like a bird(鳥のように飛んだ)」と叫んだのが始まりとされる。当時のアメリカのスラングで「bird」には「優れた・素晴らしい」という意味があり、そこから幼児語的な愛称「birdie(バーディー)」が定着したというのが通説だ。正式なスコア用語として一般化したのは、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の時期である。

別の視点もある。当時のゴルフボールは「フェザリーボール」という、鳥の羽を詰めた球が主流だった。そのボールが大空を舞う姿が鳥を連想させ、「鳥のように飛ぶ」という表現が自然に広がった可能性もある。どちらが正確な起源かは諸説あるが、「鳥」が由来であることに変わりはない

バーディーチャンスを生かすには、ピンまでの残り距離を精密に把握することが重要だ。グリーン手前から正確に狙うには、距離計の精度が1打の差を直接生む。

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Q: パーという概念はいつ、どのように生まれたのか?

A: 1891年、スコットランドのコベントリー・ゴルフクラブでヒュー・ロザーラムが各ホールに「グラウンド・スコア」を設定したのが起源だ。それ以前のゴルフは15世紀から続くマッチプレー中心の競技で、ホールごとの勝ち負けだけを競っていたため、トータルスコアという発想そのものが存在しなかった。

「パー(par)」という単語はラテン語の「aequalis(等しい)」に由来し、「同等・基準値」を意味する。株式市場では「額面価格」の意味でも使われる言葉で、「理想の基準打数」という概念に自然と結びついた。現在のJGAルールにもとづくと、パー3は100〜250ヤード、パー4は251〜475ヤード、パー5は476ヤード以上が目安とされている(コースによって異なる)。

90切りは飛距離より「狙い方」で決まるで解説しているとおり、パーを基準にした逆算思考がスコアメイクの軸になる。どのホールでパーを取るか、どこでボギーを甘受するかを事前に決めておくと、無駄な大叩きが減る。


Q: ボギーの由来は? なぜ幽霊や妖精の名前がついているのか?

A: 19世紀のイギリスで「Bogey Man(ボギーマン)」という歌が流行していた。歌詞の中でボギーマンは「捕まえられない存在」として描かれた幽霊や妖精のような存在だ。この「なかなか追いつけない仮想の敵」というイメージが、理想スコアを目指すゴルフの競技形式とぴったり重なった。

「ボギー」という言葉は幽霊・悪魔を意味する英単語でもある。現代のスコア用語の中でバーディーやイーグルが鳥に由来する一方、ボギーだけが幽霊・妖精由来という少し異色の存在だ。その背景を知ると、ダブルボギーやトリプルボギーという呼称も「幽霊の2倍・3倍の悪夢」というイメージで頭に入りやすくなる。


Q: トリプルボギー以上のスコアにも正式な名前はあるのか?

A: ある。「ダブルボギー(+2)」「トリプルボギー(+3)」の先は「クワドラプルボギー(+4)」「クインタプルボギー(+5)」と続く。ただしラウンド中に正式名称を使う機会はほぼない。

日本では「ダボ(ダブルボギー)」「トリ(トリプルボギー)」「ハコ(大きなオーバーの俗称)」という略称が定着している。スコアカードには打数をそのまま記入すればよく、用語を正確に言えなくても運用上の問題はない。

ラウンド後に、どのホールでトリプルボギー以上を叩いたかを記録して振り返ると弱点が見えてくる。スコアカードを体系的に持ち帰るなら、専用のホルダーがあると管理しやすい。


Q: アルバトロスやコンドルとはどんなスコアで、なぜ鳥の名前なのか?

A: アルバトロスは「-3(パーより3打少ない)」、コンドルは「-4」のスコアだ。アルバトロスの命名初出は1926年のアメリカ・フロリダ州とされており、ヨット選手がパー5をセカンドショットで直接カップインさせた快挙を地元紙が「アルバトロス的な超離れ業」と表現したのが記録上の始まりとされる(出典: スポーツナビ, 2021年8月)。

アホウドリ(アルバトロス)は船乗りの間で遠洋航海のシンボルとして知られており、長距離を一気に渡るイメージがパー5での2打ホールアウトと重なった。バーディー(小鳥)→イーグル(ワシ)→アルバトロス(アホウドリ)という序列で、スコアが良くなるほど大きな鳥が使われる構造だ。コンドルはそれよりさらに大きな鳥として選ばれたと考えるのが自然だろう。

アメリカでは「アルバトロス」よりも「ダブルイーグル」という呼称が定着している。アメリカの国鳥が白頭ワシ(イーグル)であるため、それを頂点として「イーグルの2倍」と表現するほうが文化的にしっくり来る。英米で呼び名が異なるのはそういう理由だ。

由来を知ったあとに変えるべき3つのラウンド習慣

スコア用語の歴史を頭に入れたなら、次のラウンドで即座に使える判断基準に落とし込むべきだ。

  • パーを基準に逆算してティーショットを選ぶ: パー4なら「グリーンに3打でどう届けるか」から逆算して1打目のクラブを決める。飛距離より位置取りが先だ
  • ボギーを目標に設定して大叩きを防ぐ: 全ホールでパーを狙うより、ボギーで収めることを優先すると崩れにくい。ボギーペースで90の歴史は120年ある
  • ラウンド後にトリプルボギー以上だったホールを記録する: どのシーンで崩れたかを分析することが次ラウンドの改善につながる

用語の意味を正確に知っておくと、レッスンでコーチとのやりとりが具体的になる。「5番でトリプルボギーを打った」と伝えるだけで、問題のある状況がより正確に共有される。スコアはパターは会話のようなもの。言葉の精度が上がれば、修正も早くなる。

スコア用語より先に取り組むべき人がいる

由来と歴史の知識はゴルフへの理解を深めるが、スコアを直接改善するわけではない。スコアがまだ120前後なら、用語の深掘りより先にスイングの基礎を固めることを優先すべきだ。コースで「ボギーとは何か」を考える余裕があるなら、その思考をショット選択に使ったほうが結果につながる。

スコア管理アプリを使っているなら用語の意味は自然に入ってくる。アプリが「ボギー」「ダブルボギー」と自動表示してくれるため、打数と名称の対応が体に馴染みやすい。

グリーン周りの状況判断に不安がある方には、PGAツアーで起きた"グリーン周りから5打"の悲劇の事例も参考になる。プロでも崩れる状況を知ることで、自分のリスク管理意識が変わる。

バーディーチャンスを「運」で終わらせない準備

バーディー・パー・ボギーの名前の由来を知ると、毎回のスコアが単なる数字でなく「120年以上続く言葉の歴史」として感じられる。1903年のアメリカで「鳥のように飛んだ」と叫ばれた言葉が、今もコース上で生きている。

2026年5月時点で日本のアマチュアゴルファーの平均スコアは90〜100前後とされているが、ボギーペース(90)は十分に手が届く目標だ。ボギーは悪いスコアでも妥協でもなく、歴史的に見れば「理想の基準」だった言葉である。

バーディーチャンスを確実に生かすには、残り距離の精度が直接1打に影響する。ピンまで何ヤードかを5ヤード単位でなく1ヤード単位で把握できるかどうか。その差が、バーディーパットを打てる位置に止めるかどうかを決める。

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