スリクソン ZX5 Mk II
結論
ZX5 Mk II はフルチタン構造への刷新でクラウンの剛性感が変わり、前作より寛容性(ミスへの強さ)が上がったという声が複数のレビューで一致する。打感は硬め寄りで弾き音が高く、つかまり(フェースの返りやすさ)も十分。スピン量(球の回転の量)はやや多めに出る傾向があり、抑えたい人には LS モデルとの比較検討が勧められている。標準シャフトの Diamana ZX-II50 はやや柔らかめとの評価もあり、振り心地の好みが分かれる一本だ。
総合評価
REBOUND FRAME Mk II という名前のフェース構造が、この一本の性格を決めている。たわみやすい部分と剛性の高い部分を交互に配置する設計で、フェースの高反発エリアは従来比110%まで拡大した。クラウンもカーボンからチタンへ変わり、リバウンド効果を強める方向に振っている。パワーに不安があるプレイヤーでも初速を出しやすい設計思想だ。
打感は「弾き音が高い」「フェースの球持ちが長い」という評価と、「前作より硬く感じる」という声が並ぶ。反発感をはっきり求めるタイプの打感で、柔らかい打感が好みの人には合わない可能性がある。この点はレビューによって好みが分かれており、前作の打感のほうが好きだったという意見も見られた。
寛容性(ミスへの強さ)については前作からの進化を指摘する声が多く、直進性が増した、フェアウェイキープ率を意識できるようになった、といった具体的な評価が並ぶ。ドライバーを振ることへの不安が薄れたという感想もあり、球がまとまりやすいヘッドという印象は一貫している。
各メディアの試打レビュー統合
つかまり(フェースの返りやすさ)に関しては、複数のレビューで「よくつかまる」「右に行きにくくドローになった」という評価が並ぶ。ドローが持ち球になりやすいヘッド特性で、フェードを打つ人でも安心して構えられるという声もある。標準シャフトを社外シャフトへ交換したところ一発目からハイドローが出たという報告もあり、標準シャフトはやや柔らかめの挙動という評価と符合する。
スピン量(球の回転の量)は評価が分かれる。SIM2でスピン過多に悩んでいたユーザーが試打で「思ったほど多くない」と感じた一方、HDCP3・HS48m/s クラスの上級者は「ちょっとスピン量が多い」と指摘している。降下角度が大きくランが伸びにくいという声もあり、高さが欲しい人には効くが、すでに高さが十分な人には物足りなさにつながりやすい構造だ。
飛距離の評価も一枚岩ではない。「飛距離も十分」「非常に飛んだ」という感想がある一方、「トータルで飛距離は普通」「他メーカーと比べると1発の飛距離は負けるかもしれない」という声も存在する。ヘッドスピードの数値以上に飛ぶという評価と、球の高さ優先でランが減るという評価が同時に出ている点は、このヘッドの設計思想と整合する。
操作性と構えやすさについては好意的な意見が目立つ。丸形でクセのない顔つき、アドレス時に自信を持って構えられるという評価に加え、約300gの総重量でも「もっと軽く感じる」「振り抜きやすい」という感想が複数見られた。表示レングスが長く感じても気にせず振れるバランスの良さを評価する声もある。
向いている人 / 向かない人
向いている人
- ボールが上がりにくくキャリー不足を感じている人。高反発フェースと球持ちの長さで打ち出しが上がりやすい。
- ドライバーを振ることに不安がある人。前作より寛容性が上がり、直進性を評価する声が多い。
- 大きめのヘッドでアドレス時の安心感が欲しい人。丸形でクセのない顔つきが評価されている。
向かない人
- すでにスピン量が多く高さも十分出ている人。降下角度が大きくなりランが伸びにくい傾向がある。
- 柔らかい打感を求める人。弾き音が高く、前作より硬いと感じる声がある。
松山英樹選手が使用するなど、アスリート層にも支持基盤があるモデルだ。ただし試打の感想が割れている以上、標準シャフトの挙動が自分のスイングに合うかは実際に振って確かめるべきだろう。
スペック✓ メーカー公式照合済
| ロフト展開 | 9.5°・10.5° |
|---|---|
| 標準シャフト | Diamana ZX-II50(S/SR/R) |
| 発売年 | 2022年 |
数値の意味(あなたへの影響)
フェース高反発エリアとは、インパクト時に高い初速が出やすいフェース上の範囲のことだ。この範囲が広いほど、芯を外した打点でも初速の落ち込みが小さくなりやすい。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| フェース高反発エリア | 従来比110%拡大 |
| 打ち出し角の目安 | 17度前後 |
| 降下角度の目安 | 46度前後(スピン多め条件) |
| スピン量の傾向 | 標準〜やや多め(評価は分かれる) |
| 方向性のばらつき | ストレート〜ドロー系で小さめ |
降下角度が大きいということは、球が上から落ちてくる角度がきついということだ。キャリーは稼ぎやすいがランは伸びにくい。フェアウェイが硬く乾いている時期にランで距離を稼ぎたい人には、この特性がマイナスに働く場合がある。
歴代・競合の位置づけ
前作 ZX5 との比較で語られる要素は主に二つ、寛容性と打感だ。クラウン素材がカーボンからチタンに変わったことで、たわみ方が変化し反発感が強まった。寛容性が上がったという評価は複数のレビューで一致しているが、打感の硬さについては好みが分かれる。柔らかい打感を求めるなら前作、反発感のはっきりした打感を求めるならMk IIという整理ができる。
スピンを抑えたい層には、シリーズ内の LS モデルという選択肢が用意されている。ZX5 Mk II はスピン量が出やすい設計のため、すでに高さと吹き上がりに困っている人はLS側を検討したほうがいい。逆に球が上がりにくく低スピン気味の人には、Mk IIのスピン特性がプラスに働きやすい。
アスリート向けブランドという位置づけは変わらないが、パワーに不安があるプレイヤーでも扱えるよう初速面で寄り添う設計になっている点は見逃せない。ヘッドスピードが高い層専用というより、幅広いレベルに対応する方向へ調整されたモデルだ。
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よくある質問
ZX5 Mk IIはどんな人に向いている?
ヘッドスピードがあり、パワーはあるのに弾道が上がりきらない層に合わせた設計。フルチタン構造と高反発エリアの拡大で、スイングスピードのあるプレイヤーほど飛距離と直進性を両立しやすい。逆にスピンが自然に減りにくい人や操作性を最優先したい人には、物足りなさが出ることもある。
弾道やつかまりの傾向は?
つかまりは十分で、ボールをしっかり捕まえてくれる感覚がある。スピン量は抑えめではなくある程度しっかり出るタイプなので、高さを嫌う人には「LS」モデルとの比較が勧められている。
前作ZX5との違いは?
クラウン素材がカーボンからチタンに変わり、接合部がなくなったことでフェース全体のたわみが大きくなった。この変更でミスへの強さは増した一方、打感は前作より硬めに感じるという声が複数ある。
寛容性は実際どの程度?
前作よりミスショットに強くなっており、フェアウェイキープ率を意識した使い方でも安定感を評価する声が目立つ。ただし飛距離面では「トータルでは普通」「他メーカーの一発の飛びには負ける」といった控えめな評価も混在する。
中古で狙う場合に気をつけることは?
純正シャフト(ZX2 50など)は柔らかめの設定で、装着シャフト次第で弾道の高さやつかまりの出方が変わる。中古品は前オーナーがシャフトを交換しているケースがあるため、表示スペックと実際に組まれているシャフトが一致しているか確認したほうがいい。
シャフトやセッティングはどう考えればいい?
純正のZX2シリーズは扱いやすいが、スピンを減らしたい人は社外の低スピン系シャフトへの交換で弾道が変わったという報告がある。高さが出ずキャリー不足に悩む人は、純正のままバックスピン量を活かす組み合わせのほうが合う場合もある。
購入タイミング・型落ち
モデルであり、後継となる世代がすでに市場に出ている時期だ。型落ちに入ったモデルは在庫が動きやすく、店頭での試打機の扱いも縮小していく。試打を前提に検討するなら、扱いのある店舗を早めに確認しておくといい。
標準シャフトの Diamana ZX-II50 はやや柔らかめという評価があり、シャフト込みでの購入前フィッティングが判断を左右する。社外シャフトへの交換で弾道が変わったという報告もあるため、自分のスイングにハマるかどうかはシャフト選びまで含めて見たほうがいい。
スピンが出やすい設計だと分かった今、高さが十分な人は無理にこのモデルを選ばなくてもいい。逆にキャリー不足に悩んでいるなら、次の試打機会で純正シャフトのまま数球打ってみる価値はある。迷っているなら、今回の買い替えを急ぐ必要はない。
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編集方針・出典
本記事は複数の試打レビュー(海外・日本のメディア/動画)とメーカー公式情報を GolfEdge 編集部が総合し、要点を再構成したものです(単独実機試打ではありません)。スペック数値はメーカー公式と照合しています。最終更新: 2022年モデル情報を含む。