X FORGED STAR BLACK
結論
X FORGED STAR BLACKは、通常のX FORGED STARにQPQ(Quench Polish Quench)仕上げを施した黒仕様である。基本スペックはシルバーの通常版と同じで、変わるのは表面処理と、それに合わせて黒で統一されたシャフト・グリップだ。深めのキャビティバック(バックフェースのえぐれ)と厚めのトップライン、広めのソールによる程良い寛容性はそのままに、見た目だけが精悍になる。番手はI#5〜9とPWの6本、セットはI#6〜9とPWの5本で、I#5は単品発売。カスタム対応はない。中身の性能で選び直すモデルではなく、通常版の素性に納得した上で見た目と表面処理を取りにいくバージョンだと考えればいい。
総合評価
QPQとはQuench Polish Quench、焼入れ・研磨・再焼入れを重ねる表面処理のことで、耐摩耗性と耐腐食性を高める目的で使われる。つまりこの黒は上から乗せた塗装ではなく、処理そのものの色である。ヘッドだけを黒くして終わりにせず、装着されるシャフトはN.S.PRO 950GH neo LUXURY BLACK、グリップはCallaway Tour Velvet 360ラバーと、手元から先端まで黒で統一されている。バッグに挿したときの見え方まで含めて設計された仕様だ。
キャロウェイ自身がこのモデルの魅力として挙げているのは、寛容性と見た目のギャップである。深めのキャビティバック構造、厚めのトップライン、広めのソールがもたらす程良い寛容性と、QPQ仕上げの迫力ある見た目は本来対照的なもので、その「やさしいのに、精悍」という取り合わせが持ち味になっている。加えて黒は収縮色のため、やや大きめのヘッドサイズを実際より少しコンパクトに見せる効果も期待できる。構えたときの安心感は残しつつ、見た目の膨張感だけを抑えられるという理屈だ。
中身は通常版と同じである。素材の軟鉄S15Cは非常にソフトなフィーリングを手に伝え、打感の柔らかさがこのモデルの土台になっている。ロフトはI#7で29度と強め(ストロングロフト)で、一枚モノの鍛造モデルながら飛距離性能は高めに振られている。カタログ上はI#5の23度からPWの43度まで、6本で構成される。鍛造の打感と飛距離の両取りを狙った設計と読める。
注意しておきたいのは買い方の制約だ。番手ラインアップはI#5〜9とPWの6本だが、セットとして売られるのはI#6〜9とPWの5本で、I#5は単品での購入になる。そしてBLACKアイアンにはカスタム対応がない。シャフトやグリップ、長さを自分に合わせて組みたい人は、この時点で通常版のSTARを選ぶ理由ができる。流通も全国のCALLAWAY SELECTED STOREとキャロウェイ オンラインストア、直営店に限られる。
各メディアの試打レビュー統合
まず前提として、STAR BLACK単体を打ち込んだ第三者の試打レビューは、登場したばかりのため現時点でほとんど出ていない。基本スペックがシルバーの通常版と同じである以上、打ってどうかの評価軸はベースのX FORGED STARに準じると考えるのが妥当だ。ここではその通常版・先代に対する評価を整理しておく。
先代にあたる2024年のX-Forged Star Ironsの評では、長めのブレード形状と控えめなオフセット(フェースがシャフトより後方にずれている量)により、プレーヤーズアイアンの顔つきを保ちながら構えやすいという評価が出ていた。マッスルバック然とした佇まいを手放さずに不安要素を減らす方向は、世代をまたいで一貫している。
評価が分かれるのは見た目のほうだ。QPQの黒は精悍である一方、光の当たり方でフェースの見え方が変わるため、シルバーの落ち着きを好む人には合わない。ここは性能の優劣ではなく好みの問題で、打感や寛容性が黒くなったことで変わるわけではない。実物を店頭で構えて、日向と日陰の両方で見え方を確かめるのが早い。
向いている人 / 向かない人
向いている人。
- 通常版のX FORGED STARの素性に納得していて、見た目だけを黒で揃えたい人
- ヘッドからシャフト、グリップまでトーンを統一したい人
- 大きめのヘッドの膨張感が気になる人(黒の収縮色効果が効く)
- 鍛造の柔らかい打感を保ちつつ、番手なりの飛距離も欲しい人
- フェースの摩耗や変色が気になりやすい環境で使う人
向かない人。
- シャフトやグリップ、長さを自分に合わせて組みたい人(カスタム対応がない)
- I#5から揃えたいが、セット5本に単品を足す買い方を避けたい人
- 操作性を最優先する上級者(無印X Forged側が本筋)
- シルバーヘッドの見え方に慣れていて、黒のフェースが気になる人
迷っているなら、通常版のSTARと並べて構えてみるだけで答えは出る。
スペック✓ メーカー公式照合済
| ロフト展開 | 23〜43°(5番〜PW) |
|---|---|
| 番手別ロフト | 5番 23° / 6番 26° / 7番 29° / 8番 33° / 9番 38° / PW 43° |
| 標準シャフト | N.S.PRO 950GH neo LUXURY BLACK(S) |
| フェース素材 | 軟鉄S15C |
| 発売年 | 2026年 |
数値の意味(あなたへの影響)
| 項目 | 数値・仕様 |
|---|---|
| 表面処理 | QPQ(Quench Polish Quench)仕上げ |
| カラー | ヘッド・シャフト・グリップすべて黒 |
| 素材 | 軟鉄S15C |
| 標準シャフト | N.S.PRO 950GH neo LUXURY BLACK |
| 標準グリップ | Callaway Tour Velvet 360 ラバー |
| ロフト(I#7) | 29度 |
| ロフト(I#5/PW) | 23度/43度 |
| 番手ラインアップ | I#5〜9・PW の6本 |
| セット構成 | I#6〜9・PW の5本(I#5は単品) |
| カスタム対応 | なし |
| 基本スペック | シルバーの通常版と同一 |
I#7で29度というロフトは、一枚モノの鍛造アイアンとしては強い部類に入る。同じ7番でも従来型のプレーヤーズアイアンより球が低めに出て前に進む方向に寄るということで、キャロウェイが飛距離性能の高さを特徴として挙げているのもこの構成による。裏を返せば、番手ごとの高さを稼ぎたい場面ではロフトなりの弾道になりにくいので、上の番手をどう構成するかは別途考えたほうがいい。
QPQは見た目のための処理ではなく、耐摩耗性と耐腐食性を上げるためのものだ。汗や雨に触れる機会が多い使い方でも表面が荒れにくい方向に働く。一方で軟鉄S15Cという素材自体は柔らかく、ソフトなフィーリングが持ち味なので、溝の摩耗そのものが止まるわけではない。
歴代・競合の位置づけ
このモデルはX FORGED BLACKアイアンと同時にラインアップへ加わった。キャロウェイの鍛造ラインは、操作性寄りの無印X Forgedと、寛容性側へ振ったX FORGED STARが基本の二本立てで、そこにそれぞれのQPQ黒仕様が追加された格好になる。つまりSTAR BLACKの比較対象は無印X Forgedではなく、まずシルバーの通常版STARである。性能差ではなく仕上げと流通条件の差で選ぶ関係だ。
先代のモデルの時点で、STARは長めのブレードと控えめなオフセットによる構えやすさが評価されていた。今回のBLACKはその設計を引き継いだ上で、見た目と表面処理を変えたバージョンにあたる。単なる色替えではないが、中身の作り替えでもない、という位置づけになる。
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よくある質問
X FORGED STAR BLACKは通常のSTARと何が違いますか
基本スペックはシルバーの通常版と同じで、違いはQPQ(Quench Polish Quench)仕上げによる黒の外観と、それに合わせて黒で統一されたシャフト・グリップです。QPQは耐摩耗性や耐腐食性を高める表面処理で、装着されるのはN.S.PRO 950GH neo LUXURY BLACKとCallaway Tour Velvet 360ラバーになります。打感や寛容性の設計そのものは通常版と共通です。
カスタムオーダーはできますか
BLACKアイアンにカスタム対応はありません。シャフトやグリップ、長さを自分の仕様に合わせて組みたい場合は、カスタムできる通常版のX FORGED STARを選ぶことになります。標準仕様のN.S.PRO 950GH neo LUXURY BLACKが自分に合うかどうかが、実質的な判断の分かれ目です。
番手構成とセットの買い方はどうなっていますか
番手ラインアップはI#5〜9とPWの6本です。ただしセットとして販売されるのはI#6〜9とPWの5本で、I#5は単品での発売になります。I#5から揃えたい場合は、セットに単品を1本足す買い方になる点を見込んでおいてください。
やさしさや寛容性はどの程度ありますか
深めのキャビティバック構造と厚めのトップライン、広めのソールにより、程良い寛容性が確保されています。キャロウェイ自身も、この寛容性とQPQ仕上げの迫力ある見た目との「やさしいのに、精悍」というギャップを特徴として挙げています。マッスルバック然とした造形は残るため、極端に散らばるミスまで拾い切る設計ではありません。
打感や飛距離の傾向を教えてください
素材の軟鉄S15Cは非常にソフトなフィーリングを手に伝える鋼材で、鍛造らしい柔らかい打感が土台になっています。ロフトはI#7で29度と強めの設定で、一枚モノの鍛造モデルとしては飛距離性能が高めに振られている点が特徴です。柔らかい打感と番手なりの飛距離を両立させる構成といえます。
どこで購入できますか
全国のCALLAWAY SELECTED STOREとキャロウェイ オンラインストア、および直営店での限定発売です。量販店で広く扱われるモデルではないため、実物を構えて確認したい場合は取り扱い店舗の在庫を先に確認しておくのが確実です。
購入タイミング・型落ち
流通が全国のCALLAWAY SELECTED STOREとキャロウェイ オンラインストア、直営店に限られる限定発売のため、量販店を回って比較するという買い方ができない。取り扱い店舗が絞られる分、実物を構えられる機会も限られる。気になっているなら、まず取扱店の在庫を確認してから動いたほうが早い。
カスタム対応がない点も、タイミングの判断に効く。今使っているシャフトの重量やフレックスにこだわりがあるなら、標準仕様のN.S.PRO 950GH neo LUXURY BLACKが自分に合うかどうかが事実上の分かれ目になる。ここが合わないなら、カスタムできる通常版のSTARを選ぶほうが結果的に長く使える。急いで決める話ではない。
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編集方針・出典
本記事は複数の試打レビュー(海外・日本のメディア/動画)とメーカー公式情報を GolfEdge 編集部が総合し、要点を再構成したものです(単独実機試打ではありません)。スペック数値はメーカー公式と照合しています。最終更新: 2026年モデル情報を含む。