ANTIDOTE SB3
結論
ベティナルディ ANTIDOTE SB3 はシャフト軸とヘッド重心を一致させた「シンプリーバランス」のゼロトルクマレットだ。303ステンレス削り出しのF.I.T.フェースミーリングと、フェンダー形状の弱点をアーチ構造で補う設計により、狙った距離とラインへのロールが安定するという評価が海外レビューで一致している。実重量は360gだが構えると体感は軽い。前作SB2から見た目が大きく洗練され、Inovai系に近いシルエットになった一方、ホーゼル周りの造形だけは好みが分かれる。ゼロトルクの正統派フラットスティックを探しているこだわり派、マレット型のストロークが得意な人に向く一本だ。
総合評価
SB3 の骨格は「シンプリーバランス」と呼ばれるゼロトルク設計にある。シャフト軸とヘッドの重心を一致させることで、ストロークの軌道にばらつきがあってもフェースがスクエアに戻りやすい。フェンダー形状の宿命として重心位置が本体の間の空間に来てしまう問題を、前方セクション後部に金属アーチを追加してシャフト挿入穴を確保するという力技で解決している。この処理は単なる機能パーツではなく、エッジが本体になじみ縦ミーリングが意匠として効いているとまで評されている。
前モデルの SB2 は性能面で高く評価されながら見た目は地味と言われがちだった。SB3 はそこから大きく脱皮し、人気モデル Inovai 6 の牙型フェンダーに近いシルエットへ寄せてきた。ホーゼルまわりを除けば Inovai と見紛うという声もある。地味という評価軸から、構えて気分が上がる一本へ切り替わったモデルだ。
各メディアの試打レビュー統合
打感については303ステンレスとF.I.T.フェースミーリングの組み合わせが効いている。柔らかいのに芯を外した感覚が薄い、確かなインパクトフィールという評価だ。ボールの出方も好意的に語られており、素晴らしいスタートラインを作れると評されている。実重量は360gだが、構えたときの体感はそれより軽い。ゼロトルク設計特有の「余計なひねりを感じさせない」感覚が、この軽さの錯覚につながっているとみられる。
方向性とロールについてはバランスが非常に良く、狙った距離・ラインどおりに転がるという評価が出ている。マレット型らしい寛容性がありながら、ブレードのような繊細なタッチも犠牲になっていないという声だ。SB2 系と SB3 が持つ大きな慣性モーメントは直進性の安心感につながっており、ここは対極のブレード(SB1)が構えやすさと繊細さで評価される点と住み分けができている。
見た目は2トーン仕上げで評価が割れていない部分と割れている部分がある。フェース・トップラインのダイヤモンドブラストとボディのサファイアブルーの組み合わせはグレアを抑えつつサイズ感をうまく隠すと好意的に語られる一方、ホーゼル(ネック)部分のルックスだけは気に入らないという指摘もあった。仕上げの丁寧さそのものはアドレス時の見た目が良いと評価されている。
向いている人 / 向かない人
向いているのは、ゼロトルクという考え方を「正しいやり方」で試したいこだわり派だ。ハイエンドな伝統的パター(フラットスティック)の質感を求めつつ、ストロークの軌道差に対する寛容性も欲しいという二兎を追う人に向く一本になっている。
形状としてはマレット系のストロークが得意な人との相性が良いとされる。慣性モーメントの大きさがもたらす直進性は、パッティングでの再現性を重視する人に効きやすい。逆に小型マレットの SB5 のようなタイプが苦手だと感じる人でも、SB3 は形状こそマレットだがブレードに近い操作感を残しているため一概に敬遠する必要はない、という見方もある。
ブレードの構えやすさや繊細なタッチを最優先したい人には、ラインナップ内のブレードモデル SB1 のほうが合う可能性がある。海外メディアでは SB2 系、日本ではブレードの SB1 が好まれる傾向があるとも紹介されており、好みの分かれ方は市場によっても違う。マレットの安心感を取るかブレードの繊細さを取るか、そこが分岐点になる。
スペック✓ メーカー公式照合済
| 発売年 | 2025年 |
|---|
数値の意味(あなたへの影響)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 実重量 | 360g |
実重量360gという数字だけを見ると重量級パターに映るが、構えたときの体感はそれより軽いという評価が出ている。ゼロトルク(シャフト軸とヘッド重心の一致)を保ちながらヘッド後方に慣性モーメントを配分する設計だと、こうした「数値より軽く感じる」現象が起きやすい。実際に構えて確かめたい体感差だ。
スピン量やキャリーの実測値は今回参照したレビューには示されていない。数値よりも、狙った距離とラインどおりにロールするかという再現性の評価軸で語られているモデルだと捉えたほうが実態に近い。
歴代・競合の位置づけ
ベティナルディのパターラインは形状と慣性モーメントで住み分けられている。ブレードの SB1、ネオマレットの SB2、それぞれのカウンターバランス仕様、アームロック寄りの SB2 Long、そして今回のファング型マレット SB3、コンパクトマレットの SB5 という並びだ。SB1 系は構えやすさと繊細なタッチ、SB2 系と SB3 は大きな慣性モーメントによる直進性と安心感、という軸で選ぶ形になっている。
直系の前作にあたる SB2 は性能面で評価が高かった一本だが、見た目については地味という評され方をしていた。SB3 はそこから意匠を大きく更新し、人気モデル Inovai 6 に近いフェンダー形状へシフトしている。海外では SB2 が特に支持を集めたとされる一方、日本ではブレードの SB1 を好む傾向が紹介されており、市場によって支持されるフォルムが違う点は選ぶときの参考になる。
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よくある質問
どんなゴルファーに向いているパターですか
シンプリーバランス構造のゼロトルクマレットで、ストローク軌道が完全な直線でなくてもフェースがスクエアに戻りやすい。ヘッド挙動を安定させたい人や、ハイエンドな仕上げにこだわるゴルファー向けの一本として位置づけられている。
つかまりや出球の傾向はどうですか
狙った距離とラインどおりにボールが転がりやすく、スタートラインの再現性が高いと評価されている。大きな慣性モーメントによる直進性がSB3を含むマレット系の特徴とされる。
前作SB2と比べて何が変わりましたか
性能面はゼロトルクマレットとしての方向性を引き継ぎつつ、見た目が大きく作り込まれた。SB2は無骨な印象を指摘されていたのに対し、SB3はフェンダー形状を採用し人気モデルInovai 6に近い外観になっている。
寛容性の高さは構造のどこから来ていますか
重心にシャフトを通すゼロトルク設計をフェンダー形状で実現するため、前方セクション後部に金属アーチを追加してシャフト挿入穴を設けている。この工夫により大型マレットの慣性モーメントとゼロトルクの両立を図っている。
中古で購入する場合、何を確認すべきですか
シャフトが純正のまま交換されていないか、フレックスや長さが表示どおりか、ヘッドカバーなど付属品が揃っているかを確認する。フェースミーリングやアーチ部の仕上げに摩耗や打痕がないかも見ておくといい。
シャフトやセッティングで気をつける点はありますか
重心にシャフトを挿入する構造上、長さやライ角を大きく変えるとゼロトルクの効きが崩れる可能性がある。センターシャフト特有の感覚に慣れているかどうかで構えやすさが変わるため、試打で軌道の合いやすさを確かめておくといい。
購入タイミング・型落ち
SB3 はフェンダー形状にゼロトルクを持ち込むための金属アーチ構造など、設計の作り込みが新しい世代のモデルだ。同じゼロトルクの考え方をより枯れた完成度で試したいなら、評価の定まった前作 SB2 という選択肢もある。逆に最新の意匠とミーリングの仕上げを重視するなら SB3 を選ぶ理由になる。
ブレードの構えやすさを優先したい場合はラインナップ内の SB1 も比較対象に入れておくといい。どちらも同じゼロトルクの思想を共有しながら、操作感の方向性が違う。急いで一本に絞らず、マレットとブレードの両方を構えて違いを確かめてから決めても遅くはない。
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編集方針・出典
本記事は複数の試打レビュー(海外・日本のメディア/動画)とメーカー公式情報を GolfEdge 編集部が総合し、要点を再構成したものです(単独実機試打ではありません)。スペック数値はメーカー公式と照合しています。最終更新: 2025年モデル情報を含む。