BAT ATTACK ZERO TORQUE
結論
BAT ATTACK ZERO TORQUEはS-ホーゼルでヘッドの開閉を抑え、ストロークをこじらせずに済むゼロトルク構造のパターだ。中空303ステンレスとS COR樹脂インサートで打感は総じて軟らかめ、ピラミッドフェースミリングでミスヒット時も硬すぎる感触になりにくい。センターシャフト風の見た目に苦手意識がある人でも構えやすいという評価が複数のレビューで一致する。真っすぐ出すストロークタイプに向き、弧を描くアークタイプにはやや不向き。打感の好みは割れる。
総合評価
中空303ステンレスボディにS COR™ポリマーを注入し、薄いフェースを内側から支える構造がこのパターの打感を決めている。芯を食うと柔らかく好印象な音、大きく外すと硬質な音に変わり、その中間の当たりでもわずかに硬めの応答性が残るだけで手に不快な振動は伝わらない。第3世代のピラミッドフェースミリングがボールのディンプルと干渉し、インサートのような柔らかい音とミルドパターらしいフィードバックを両立させる設計だ。
S-ホーゼルはシャフト軸を重心よりやや上に配置し、トウアップのバランスポイントを作ることでストローク中のフェースの捻れを抑える。手の操作(誘導)なしでもフェースがストローク軌道に対してスクエアに保たれる、いわゆるノーサムのストロークと相性が良いという評価だ。ただし打感の質については評価が分かれる。柔らかく心地よいという声がある一方、「柔らかいというかボヤける感じ」であまり好みではないという指摘も存在する。好みが割れる打感だ。
各メディアの試打レビュー統合
従来ラブゴルフ メッツ1やオデッセイ ジェイルバードSSを使っていて「フェース向きやアライメントの取りづらさ」に悩み手放したというレビュアーは、本モデルを「アライメントが取りやすく非常に構えやすい」と評価している。見た目はセンターシャフト風だが実際はヒール寄りに挿さる特許のS-ホーゼル構造のため、センターシャフトに苦手意識がある人でも取り入れやすいという指摘も別のレビューにある。角ばったファング型のヘッド形状と白いサイトラインでターゲットにスクエアに構えやすい。
前作Bat Attack Darkness(ヒールシャフト・ショートホーゼル)とヘッド形状自体はほぼ同一で、違いはゼロトルクのホーゼルとバランス配分のみだという。あるレビューはパッティンググリーンでの10パットの比較データをもとに、劇的な変化ではないとしながらも、1ラウンドあたり平均1パット減、1パットあたり約10cmカップに寄るという差を報告している。数字は小さいが、積み重ねれば無視できない差だ。
海外の短評には「ラグパットの距離感がより良くなった」「構えたときの自信が増した」「10フィート以内のパットがより多く決まるようになった」という声もある。ファング型のヘッド形状と中空構造による質量配分でMOI(ヘッドのブレにくさ)を高め、寛容性は複数のレビューで「十分」「強い」と評価されている。総じて好意的だ。
向いている人 / 向かない人
- 真っすぐ出すストロークタイプ。弧を描くアークタイプにはやや相性が落ちるという指摘がある。
- センターシャフトの見た目には苦手意識があるが、ヒール寄りシャフトの操作感自体には抵抗がない人。
- 特殊なホーゼル形状やゼロトルク構造そのものに懐疑的だった人。伝統的なアドレス時の見た目を保ちながらゼロトルクの機能を試せる設計だ。
- パッティング練習の頻度が高くなく、シンプルにストロークしたいアマチュア。
打感を「芯を広く感じる軟らかさ」と好むか「ボヤける」と感じて硬質でクリックの立つ打感を好むかは分かれる。パチッと弾ける硬質な打感を重視するタイプには合わない可能性がある。アドレス時のアライメント表示についても、ドットとラインの併用がわずかにずれて気になるという声が一つある一方、多くは構えやすさを評価している。
スペック✓ メーカー公式照合済
| 発売年 | 2025年 |
|---|
数値の意味(あなたへの影響)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 実効ロフト(ハンドファースト構え時) | 約3度 |
| 1パットあたりのカップへの寄り幅 | 約10cm |
| 1ラウンドあたりの平均パット数減少 | 約1パット |
静的なロフト設定を保ちながら、S-ホーゼルの構造でハンドファーストに構えると実効ロフトが下がる。低く出て、フェース面でボールを押し込むように運ぶ感触が残る設計だ。iGolfReviewがパッティンググリーンで行った10パットの比較データでは、劇的な差ではないとしつつも1パットあたり約10cmカップに寄り、1ラウンドで平均1パット少なくなる結果が出ている。
10cmという数字は小さく見えるかもしれない。だが月2回のラウンドで年間換算すれば、パーパットの成否を左右する幅として無視できない。試すなら、まず自分の普段のストロークタイプ(真っすぐ出すか弧を描くか)を確認してからがいい。
歴代・競合の位置づけ
PXGのゼロトルク系パターの中でも、S-ホーゼルは他のゼロトルクデザインより伝統的なアドレス時の見た目を実現しているとされる。ヘッド形状自体はBattle Ready Bat Attackとほぼ同一で、変更点はホーゼルとバランス配分に絞られている。伝統的な形状に抵抗がない層をそのまま取り込みながらゼロトルクの機能を持たせる、という立ち位置の一本だ。
前作Bat Attack Darknessはヒールシャフト・ショートホーゼルの構造で、ヘッド自体の形状は共通する。今回はホーゼル形状とバランスポイントの見直しだけでストローク中の挙動を変えてきた点が、モデルチェンジの軸になっている。ウェイトはフィッターが細かく調整でき、好みや長さに応じてヘッド重量やバランスを変えられる余地が残されている。長年同じパターを使い続けている人ほど、この調整幅の広さは移行の障壁を下げる材料になる。
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よくある質問
どんなゴルファーに向いていますか?
真っすぐ押し出すストロークタイプや、パッティング練習を頻繁にしない人がシンプルに構えて打てる設計。センターシャフトに苦手意識があるが見た目は似た安心感を求める人にも合う。弧を描くアークストロークの人は他モデルと比較したほうがいい。
弾道やつかまりの傾向はどうですか?
S-ホーゼルの重心配置でヘッドの開閉が起きにくく、狙った方向にスクエアなまま出やすい。ハンドファーストに構えることでロフト4度設定がインパクト時に約3度になり、押し込むような転がりの感触が出る。
前モデルのBat Attack Darknessや他のゼロトルクパターとの違いは?
ヘッド形状自体は先代とほぼ同じで、変わったのはゼロトルクのホーゼルとバランス設計のみ。実測比較では1ラウンドあたり平均1パット減、1パットあたり約4インチカップに寄るという結果が報告されている。
寛容性は実際どの程度期待できますか?
ファング型ヘッドと中空構造による高MOI設計で、ミスヒットへの寛容性は「十分」という評価が複数のレビューで共通している。ただし打感の質までミスヒットが隠してくれるわけではなく、芯を外すと音・感触の違いははっきり分かる。
中古で購入する場合、注意すべき点は?
調整可能ウェイトでフィッティングされている個体が多いため、前オーナーの好みに合わせた重量配分のまま届く可能性がある。アライメント表示がドットとラインの併用で、個体によってはこの2つの視覚的な一致にズレを感じるという指摘もあるため、現物のアドレス時の見え方は確認したほうがいい。
シャフトやセッティングはどう考えればいいですか?
長さは33〜35インチ、シャフトは2種類から選べる構成になっている。S-ホーゼルが自然にフォワードプレスを作る分、専用のスラントグリップとの組み合わせが前提の設計なので、グリップ形状を変える場合は構えの変化を試打で確認するといい。
購入タイミング・型落ち
ゼロトルク構造そのものに懐疑的なら、まず試打台でストローク中にフェースがどれだけ開閉するか自分の目で確認するのが早い。L.A.B.系のゼロトルクパターに慣れている人なら、同じノーサムのストロークで違和感なく打てるかを見ておくといい。
今使っているパターに大きな不満がなければ、無理に今すぐ切り替える必要はない。打感の好みが分かれる製品でもあるので、可能なら試打をしてから決めればいい。ウェイト調整の幅が広いモデルなので、購入前にフィッターへ相談して長さとバランスを詰めておくと、後からの調整コストを抑えられる。迷っているなら、今回は見送ってもいい。
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編集方針・出典
本記事は複数の試打レビュー(海外・日本のメディア/動画)とメーカー公式情報を GolfEdge 編集部が総合し、要点を再構成したものです(単独実機試打ではありません)。スペック数値はメーカー公式と照合しています。最終更新: 2025年モデル情報を含む。